笠形神社( 兵庫県

所在地:兵庫県市川町
彫師:丹波・中井家
彫物製作年代:江戸時代後期

播磨富士とも称される笠形山(939m)のふもとに笠形寺と笠形神社が鎮座している。登山口から笠形寺に登り、さらに登っていくと笠形神社に着く。1300年前法道上人が創建したと伝えられている。社殿は拝殿、中宮2社、本殿が鎮座し、手前の中宮は、「三間二面 春日造 銅板葺、祭神は須佐男之大神、大年神、迩々芸命。」本殿(西宮)「三間二間半、春日造、銅板葺、祭神は菅原道真、大奈牟知命、磐戸別大神。」と教育委員会の解説板に書かれている。

拝殿は教育委員会の解説板によると、「笠形寺の本堂を移築。」とあるが、彫師にはふれていない。彫刻は、拝殿の向拝、内部の欄間にあり、向拝の鷹、獅子は迫力がある。手挟みには天女、欄間には波に兎が跳ねている。手前の中宮は、向拝の雲と麒麟・木鼻の獅子・兎、脇障子には玉巵弾琴と蝦蟇仙人。「彫刻師は中井権次橘正貞、久須真助正美、中井清次良正用。」奥の中宮には向拝に鶴に乗る王子喬があるだけ。本殿は、欄間の雪に鶴・桐に鳳凰、脇障子の鉄拐仙人・木鼻龍馬、龍、虎?「彫刻師は丹波柏原町の久須善兵衛政精、中井丈五郎正忠、中井丈吉。」となっている。年代の表記がないが、丈五郎正忠は彫師中井家の2代目で、権次橘正貞は3代目なので、江戸後期で本殿の方が中宮のより先に彫刻が施されたのだろう。
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