表門神社( 山梨県

所在地:山梨県市川三珠町上野2767
彫師:下山大工 石川久左衛門家久
彫物製作年代:元禄8年 1695年

 表門神社(うわとじんじゃ)は延喜式内社で、孝霊天皇の代の創建との伝がある。また鎌倉時代のものと考えられる鳥居がある。御祭神は、天照大神、倉稲魂命、瓊瓊杵命の3神。御崎神社、市川文殊とも称される。知恵の神様として信仰されてきた。現在の社殿は棟札により元禄8年(1695)の建立、身延の大工集団、下山大工の石川久左衛門家久及び重民の作。神楽殿、拝殿、隋神門も同時期の建立。建立当初の姿をほぼ留めていて、山梨県内の江戸時代中期の代表的な建造物。

 下山大工は、鎌倉時代からの歴史があり、江戸時代が全盛で県内の多くの社寺の建築を手がけた。江戸時代の後半には大工の中から彫物専門の彫物大工が出てきたが、下山大工は特に彫物を専門職とした者は出ず、建築とともに彫物もしたようだ。表門神社は江戸時代半ばの建立であり、彫物もあまり多くはない。当初は彩色されていたが、今は大分剥げてきている。建立当初は立派な社殿だったことだろう。
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