金刀比羅神社( 鳥取県

所在地:鳥取県智頭町坂原
彫師:彫師不明
彫物製作年代:明治15年 1882年

 古くは北山権現と呼ばれ信仰されていた。弘治2年(1556年)に洪水によって流出した記録がある。
安政5年(1858)頃に讃岐の金毘羅を勧請して金毘羅神社となる。讃岐の金毘羅さんは豊漁の神だが、豊穣の神として農山村でも祀られた。明治の廃仏毀釈で一時廃れましたが、明治15年には「金刀比羅」神社と改称。御祭神は須佐之男命と蛇神で、蛇神は「留守い神」といって土地を離れることをしないといわれ、収穫の神として崇める信仰が起こった。

 金刀比羅神社は集落の奥、小高い丘の中腹にあり、鳥居を潜ると参道は上りとなる。しばらく上っていくと社殿がある。周囲は鬱蒼とした森に囲まれている。本殿は覆い屋にアクリル板状のもので囲われている。左右背面の胴羽目には、八岐大蛇、須佐之男命、櫛名田比売の彫物で、とくに背面の八岐大蛇が、蛇頭が龍になっていて、八つの酒樽とともに見事に表されている。全国的にみてもこの八岐大蛇の彫物は秀逸だ。本殿正面の扉の上部の蟹は山の中ながら松葉蟹だろうか、であるなら兎は因幡の白兎ということだろうか。
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