胡四王神社拝殿( 岩手県

所在地:岩手県花巻市矢沢
彫師:南部花巻 二代高橋勘次郎
彫物製作年代:慶応3年 1867年

 花巻市の東郊外、標高176mの胡四王山中に立つ神社。隣接して宮沢賢治記念館がある。大同2年(807)坂上田村麻呂が東征のさい、戦勝祈願のため兜と薬師如来を奉納したのが起源。天文年間(16世紀半)の火災で一時衰退したが、南部氏時代には、祈願所となり代々崇敬をうけた。
胡四王(古四王)信仰は、「越王」、「胡四王」、「腰王」などのともいわれ、秋田県におおく分布している。慶応元年(1865)に流行病を鎮める為始められたという蘇民祭は、今も1月に行われている。

 現在の拝殿は慶応3年(1867)、本殿は大正元年(1912)に建立された。拝殿は2代目高橋勘次郎、本殿はその弟子、米原樗山によるもの。とくに拝殿の彫物は、龍を得意とした2代目高橋勘次郎の代表作といえるのではないだろうか。向拝左右の木鼻の龍は尾を虹梁の中心部分に伸ばし、脇障子には昇り龍、降り龍が彫られている。鳥石谷の土仏観音堂の龍を製作した時は、26歳だったがこの時は47歳、熟練の度を深めていた。
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