土仏観音堂宇( 岩手県

所在地:岩手県花巻市石鳥谷町大興寺
彫師:南部花巻 高橋勘次郎親子
彫物製作年代:弘化3年 1846年

 花巻市石鳥谷町の丘陵に曹洞宗大興寺がある。開山は永徳元年(1381)。曹洞宗開祖・道元禅師から7世の法脈を継いだ梅山禅師により開山された。元禄8年(1695年)大興寺二十世住職全智師の時に土仏観音堂が建立された。堂内に祀られている土仏観音は高さが14cmの土仏像で、大興寺の開山・梅山聞本の難を救ったことから身代わり観音ともよばれている。

 観音堂は、大興寺境内手前に鳥居があり鳥居の先に階段がありその上に覆い屋にすっぽりと囲われている。中に入ると全面に彫物で飾られた観音堂が建っている。覆い屋の窓が小さいので薄暗い中で、見事な彫物の数々が浮かび上がってくる。現在の観音堂は、弘化3年(1846)南部花巻の名工高橋勘次郎親子によって建てられた。二間四面の総欅造りで、向拝柱、唐戸面、四方の欄間、腰欄間などたくさんの見ごたえのある彫物がある。中でも唐戸脇板の昇降の竜は優秀作といわれている。
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