酒室神社( 長野県

所在地:長野県茅野市宮ノ下
彫師:大隈流 矢崎久右衛門元形
彫物製作年代:文政8年1825年

諏訪大社には、御柱祭りをはじめとしていくつかの祭礼がある。そのひとつである御射山祭りがあり、そのさい濁酒を造り、山の神の供える前夜祭をとりおこなう神聖な地に祀られたのが酒室神社で、御祭神は酒解子之神(さけとくねのかみ、さけとけのみこのかみ)。諏訪神社は日本全国1万社以上あるが、酒室神社は日本で唯一の神社である。酒解子之神は、木花咲耶姫神命(コノハナサクヤヒメ命)のことだと云われている。
中央線の線路に境内は隣接。鳥居の正面には社務所があり、その左手に社殿がある。拝殿はちょっと不思議な拝殿で、板壁ではなく格子になっている。格子から拝殿内部を覗くと幣殿が見える。本殿はその奥なので幣殿なのだろう。横から見ると、その奥に本殿が覆屋の中にある。

拝殿の彫刻は、市教育委員会の解説板には大隈流の矢崎玖右衛門、大隈流の建築の本には矢崎久右衛門元形となっている。柴宮長左衛門には弟子が大勢いたがそのうちの一人。師匠の躍動感のある彫物に比べると、きれいでおとなしい彫物に見える。格子状の壁なので向拝部分と脇障子、そして内部の左右上部の壁部分に彫物がある。
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