御島石部神社( 新潟県

所在地:新潟県柏崎市西山町石地
彫師:武州熊谷 小林源太郎
彫物製作年代:弘化2年 1845年

 延喜式神社。御祭神は大己貴命(大国主命)で、命が北陸東北方面平定の為に出雲からこの地を通りかかった時、岩の懸橋が海中より磯辺まで続き地元の荒神二田彦・石部彦の二神が出迎え卮(さかずき)に酒を盛り、敬意を表した。そのことから祭礼神輿が陸から島に御渡り、その時御神酒を捧げる。また命の御佩(はかせ)の剣は御神体となっている。
 海沿いの国道352号に鳥居があり、ゆるやかな上りが続く参道には御影石が敷かれている。参道を行くと陶製の狛犬が迎えてくれる。境内の背後にはスダジイの天然林があり、本州の日本海側では北限で県の天然記念物になっている。社殿の脇にもスダジイの古木がある。

 境内の西山町教育委員会の解説板には、彫師は武州熊谷の小林源太郎、弘化2年1845年の作とだけ書いてあるが、諏訪立川流の資料などには天保14年1843年立川富昌、富重がかかわったとされている。新潟日報事業社出版「越後の名匠 石川雲蝶・木原尚著」には、天保14年彫物を小林源太郎と立川和四郎が完成させている。とある。小林源太郎の作品は中越地方に多く、都野神社を天保10年に仕上げ、御島石部神社以降も、新潟、与板、栃尾に作品を残している。立川流は新潟県内には他になく、拝殿、本殿とも立川流の意匠、そしてそれぞれの彫物に立川流独特の精緻さは見受けられず、すべて源太郎の作品のように思える。
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