大川三島神社( 静岡県

所在地:静岡県東伊豆町
彫師:小沢半兵衛
彫物製作年代:嘉永6年 1853

 祭神は事代主命、ご本家の三島大社は大山祇命(おおやまつみのみこと)、積羽八重事代主神(つみはやえ ことしろぬしのかみ)、大山祇命は山森農産の守護神、また事代主神は俗に恵比寿様とも称され、福徳の神として商・工・漁業者から信仰されているので、ここ東伊豆町の海に面した地に鎮座しているので事代主命だけを祀っているのだろう。東伊豆の海岸線に沿っている国道135号沿いに鳥居があり急な階段を上った高台に鎮座。古木に囲まれ社がある。室町時代に社殿を修復した時の棟札、享徳3年(1454)明応9年(1500)大永4年(1524)と3枚ある。

 拝殿の向拝には伊豆松崎の名工・石田半兵衛の彫物がある。石田半兵衛は、安政5年(1858)三島大社の社殿を手がけている。こちらは三島大社に先がけ嘉永6年(1853)の作。大川三島神社の彫物の評判を聞きつけ三島大社をてがけるようになったのだろうか。向拝中央の盃を持った老人と龍、脇障子の薙刀を持った武者、そして持ち送りに力神というのが珍しい。他は獅子、獏、鷹、亀と鯛、鶏、猿などの動物の彫物がある。シリアスな中にも温かみのある表情をしているものが多く見事な作品だ。
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