高鳥天満宮( 群馬県

所在地:板倉町大高嶋1665
彫師:二代石原常八、渡辺喜平次源宗信
彫物製作年代:嘉永元年 1848年

 菅原道真公が、延喜元年(901年)九州大宰府へ左遷され際、岩下勝之丞が随行を申し出るが、行先の困難を思い随行を諦めさせ、自ら画像を描かれ岩下に与えた。岩下は故郷である出羽国に戻りこれを守護した。文暦元年(1234年)、後裔の岩下勝之進がこの画像を伴って京都北野天満宮に参詣の途次この地に寄宿したところ、道真公が夢枕に立ち、 鳥が高く飛んで止まないこの地に祭るよう告げた。そこで神慮に従って神社を創建した。
社殿は、拝殿、幣殿、本殿が一体の権現造り。嘉永元年(1848)に創建、板倉町指定重要文化財。拝殿の天井には百人一首の天井画が描かれている。絵師は「正泉」と「悦重」。本殿の背後には心字池と天神の滝がある。天神の滝は今では細々としたものだが、高鳥天満宮創建のもとになった岩下勝之進が、この滝で身を清めたその夜、鳥が飛来してやまないこの鳥の地に私を祀りなさいと道真公が夢枕に立った。「天神の滝」は、このように夢を導いたことから別名「夢見の滝」とも呼ばれ、夢が叶う滝として人々に親しまれてきた。

 彫物は拝殿向拝のものが素晴らしい。同じ町内、同じ彫師の雷電神社の彫物とは、その数は比べようが無いが、質に関しては遜色が無い。軒唐破風幕板・目貫龍と海老虹梁の龍は、他に類をみないほどの迫力があり見事。特に虹梁の左側の龍の姿は勢いがあり、大空に風雨を起こしうねっているような、あるいは激流をおこし暴れているような躍動感にあふれている。手挟みの鷹と猿デザインもおもしろい。彫師は二代石原常八および渡辺喜平次源宗信である。
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